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 静岡・長野・岐阜・愛知の田舎暮らし
不動産の浪漫堂 
 
< さ行 >
市街化区域・市街化調整区域 昭和43年に都市計画法が抜本的に改正され、都市計画区域(原則として人口1万人以上の都市とその周辺)は市街化区域と市街化調整区域に二分された。
これが所謂線引きである。
市街化区域は、その時点において既に市街地が形成されている地域
及び概ね今後10年以内に優先的かつ計画的に市街化を促進しようという区域であり
市街化調整区域は無秩序な開発を抑制し、農地を保護する区域とされている。
実際には、都市計画区域の中に上記の何れにも属さない区域もある。
未だ線引きがなされていないという意味から、俗に未(非)線引き区域と称される区域で、
当時の各市町村の思惑絡みなのかこの3つの区域が正に無秩序に混在している。
各区域により、それぞれ建築基準法・農地法等の制限が異なっており住宅の建築には注意が必要。
例えば、本誌購読会員様が土地を購入し住宅を建てようとする場合、
その土地の地目が田・畑の農地の場合、市街化区域では届出のみでOK、
調整区域・未線引き区域の場合は許可が必要(調整区域ではほぼ不可能)、
地目が山林・原野等の場合、調整区域以外は建築が可能といったところが要点である。

自然公園法 自然公園とは、優れた自然や美しい風景をもつ自然地域を対象に国及び県が指定するもので
国立公園・国定公園・県立自然公園の3種類がある。
自然公園内は、自然の風致を保全する観点から特別地域と普通地域に大別される。
特別地域は更に規制の厳しさに応じて4つに区分されており、最も核心的な特別保護地区では落葉の採取さえ許されないとされている。
静岡県内には、富士箱根伊豆・南アルプス両国立公園、天竜奥三河国定公園のほかに、
日本平・奥大井・御前崎遠州灘・浜名湖の各県立自然公園があり、
これらの地域内で建築・伐採・造成工事等をしようとする場合、
普通地域においては管理者への届出が、特別地域内においては管理者の許可が必要となるケースがある。
自然公園法による規制は、環境意識の高まりと相俟ってより厳しさを増す方向にある。
然しながら、最も規制されるべき国立公園内で、例えば南アルプス国立公園内の山奥にある製紙会社や電力関係企業の広大な私有地で、
植生や生態系に全く無配慮な大規模伐採や電源開発工事が日々進行中という現実があり、
この法律、崇高な理念とは裏腹に、“木を見て森を見ず”の感がある。

守秘義務 「宅地建物取引業者は、正当な理由なく、業務上知り得た秘密を他に漏らしてはならない−」(業法45条)。
いわゆる業者の守秘義務である。
一方、業法47条は業者に「重要な事実の告知義務」を課している。
例えば、隣地との境界を巡るトラブル、管理費の滞納、抵当権等の権利関係、周辺の騒音・振動・異臭などが存在する場合、
また、過去に自殺があった等の心理的瑕疵についても「故意に事実を告げず、または不実のことを告げてはならない」とされている。
往々にして業者は守秘義務と告知義務の狭間に立たされる事になるが、
この場合、業法は告知義務を優先させるよう明確に規定している。
その事実を告げる(秘密を漏らす)ことになっても、黙っていることによって相手方に与える不利益のほうが大きい場合は
守秘義務違反にはならないというわけである。
とはいえ、自殺や戸籍上の事実の告知についてはプライバシーの領域に踏み込むこととなり、
実務上は、公に広告せず、あくまである程度商談が進捗した段階で重要事項として告知することにならざるを得ない。
悩ましいところである。

重要事項説明 宅地建物取引業法の規定により、宅建業者は土地・建物の売買契約に“先立って”取引の当事者に対し、
その物件の取引に関しての「重要な事柄」を記載した書類を交付しなければならない。
この書類が「重要事項説明書」といわれるものである。
説明が義務付けられている事項は、登記簿に記載されている内容(所在地・地目・面積・建物の構造・所有者・第三者による権利の登記等について)、
都市計画法・建築基準法・その他の諸法令上の制限(新築・建替えについての決まりごと)、
敷地と道路の関係、飲用水・電気・ガス・排水等の整備状況(生活関連施設について)、
売買代金・税金等の価額と支払方法・時期、融資に関する事項(ローン特約に付いて)等多岐に亘っている。
この他にも、特に説明を必要とする事項として、物件の瑕疵(物理的・心理的な傷)、相隣関係・境界の明示、引渡の条件についてなど、
ケースバイケースで取引上重要と思われる事項が明記され、
登記簿謄本・公図・測量図・固定資産税評価明細等の書類が添付され一冊の重要事項説明書となる。
買主はこの説明を受けた後、「確かに説明を聞き、説明書を受領しました」という意味で説明書に署名・捺印をすることになるが、
民法・建築法規上の専門用語も多く、初めて不動産を購入する方には完全な理解は困難かも知れない。
不明な表現・腑に落ちない点などがあれば臆せず取引主任者に質問し納得の上でのサインが望ましい。
尚、重要事項説明は、取引主任者が、取引主任者証を提示して、書面をもって、直接当事者に行うものとされている。
一部、重要事項説明書を郵送でやりとりする業者があるように聞くが、これは明らかに宅建業法違反です。

住宅金融公庫 街なかで融資を受けて住宅を購入する場合、まず最初に借入先の候補となるのが住宅金融公庫。
銀行などの民間ローンと比べ融資条件等に一長一短はあるが、何と言っても長期固定金利がその魅力。
事実上廃止され、独立行政法人化が決定しているが住宅金融公庫だが、住宅融資の決定版としての地位は動かない。
しかし、いわゆる田舎物件を購入する場合に住宅金融公庫はあまり利用されていないようだ。
基本的に建物のみが融資対象であり、中古住宅の場合は築後20年以内のものに限定されるため、
100年を経過したような農家住宅などはまったくの論外となることから敬遠されるようだが、
土地を買って、住宅を新築する場合には住宅金融公庫を選択肢のメインとするべきだ。
固定金利であることに加え、勤務先・勤続年数・年齢制限などの人的審査基準が緩く、
山間部などの担保能力が極端に低い土地に住宅を建てる場合でも分け隔てなく融資が受けられる等のメリットが多いからである。
また、あまり知られていないが、購入した建物の補修・改築等をしたい場合、最高500万円までのリフォームローンの設定がある。
築年数に関係なく審査は簡便、70歳まで申し込みが可能なウラ技である。
住宅金融公庫についての詳細はお近くの銀行の融資窓口にご相談を。

水平投影面積 土地・建物を真上から水平に見下ろしたときの面積のこと。
土地の面積(地積)は、この水平投影面積により表示される。
斜面や凸凹はないものとして計測されるので、実際に傾斜のある山林などを目視した場合の感覚的広さとは大きく異なることがままある。
また、建ぺい率の計算に用いられる建物の建築面積も、その建物を真上から見下ろしたときの水平投影面積で表示される。
各階のうちで最も広い階の床面積のことであり、これに対し、延床面積は各階の床面積の合計のことである。

接道義務 都市計画区域内にある建築物の敷地は、建築基準法により幅員4M以上の道路に接していなければならないと定められている。
ここでいう「道路」とは、一般的に幅員4M以上の公道のことを指すが、
例外として、幅員4M未満でも建築基準法適用以前から建築物が建ち並んでいた道路で、
行政庁から認定されたもの(2項道路)や、公道でなく私道でも行政庁から道路としての位置の指定を受けたもの(位置指定道路)などがある。
つまり、これらの道路に接していない土地には住宅等の建築ができないというのが大原則である。
それに対し、山間部などの田舎の大半が位置する都市計画区域外の地域には基本的に接道義務はなく、接道の有無に無関係に建築が可能である。
もっとも、田舎は田舎で、行政による道路整備や管理が行き届かず、
私有地である山林や畑に必要に応じて作られた「私道」を利用せざるを得ないケースも多く、物件の売買にあたっては注意が必要である。

双務契約 契約の当事者が互いに対価的な意義のある債務を負担する(義務を負う)契約のことで、不動産の売買契約は双務契約の典型的なもの。
つまり、当事者の一方が土地や建物を引渡す義務を負い、一方がその代金を支払うということである。
それに対し、一方だけが無償で債務を負担する契約を片務契約といい、
代表的なものに贈与契約(タダで物をあげる)や使用貸借契約(ただで物を貸す)がある。

底地(権) 借地権の付いている宅地について、その宅地の地主が持つ所有権のこと。
地主にとっては借地権者以外の第三者に自由に売却することのできない不完全な所有権であり、
建物の底の土地だけにある言ってみれば底底の権利である。