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 静岡・長野・岐阜・愛知の田舎暮らし
不動産の浪漫堂 
 
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過疎地 戦後高度経済成長の波に乗った、農山漁村地域から都市圏に向けての若壮年齢層を中心とした未曾有の住民移動による空洞化から“過疎地”が生まれた。
過疎地においては教育・医療・交通などの基礎的な生活機能の不全、農林漁業等地域産業の後継者不足による生産力低下などの問題が叫ばれて久しく
「過疎地域活性化特別措置法」等の法律が次々と施行され、国に依る過疎対策が実施されているが実効は上がっていない。
過疎地域の「人口要件」は、過去35年間の人口減少率が25%以上、高齢者比率24%以上であり、
静岡県中西部では、北遠の龍山村・佐久間町・水窪町・春野町及び大井川上流部の川根町・中川根町・本川根町の7町村がこれにあたる。
昨今、政府主催の半強制的な市町村合併が全国で策動しているが、
これにより再編された各ブロック毎にミニ中央集権化が進み、過疎地他に拍車を掛ける結果となるだろうと指摘する声が高い。
また、一方的にその成果が喧伝される「構造改革」の一環である「農業特区」構想も、
利潤を追求する農業法人(株式会社)の暴走と既存農家の小作人化が懸念される。
小規模遊休農地の個人への特例的譲渡を認め、都市部から過疎地へ帰農する自立的な“新農家”を育成することこそが
過疎地活性化の小さいが、力強い一歩ではないだろうか。

解約手付 不動産の売買では、売買契約の締結と同時に手付金が授受されることが多い。
この手付金は特別な定めのある場合を除き、民法の規定による解約手付であるとされる。
解約手付とは、売主・買主双方に契約の解除権を留保して授受される手付であり
買主からは手付金を放棄すれば(手付流し)、売主からは手付金の倍額を返還すれば(手付倍返し)契約を解除することが出来る。
但し、ケースバイケースで相手方が契約で定められた事柄の履行に取り掛かると手付金放棄による解約は出来なくなる。
手付金の額は原則として当事者の合意によって決められるが(通常は売買代金の1割〜2割)、
売主が宅地建物取引業者の場合には売買代金の2割を超えることは出来ない。

家屋番号 その建物を特定するために登記所が決める固有の番号のこと。
云わば建物の名前で登記簿の表題部に記載されている。
原則的に建物の敷地と同一の番号となるが、一筆の土地上に複数の建物が建っている場合には
その番号に「壱」「弐」といった枝番が付けられる(○○番壱、○○番弐)。
家屋番号は住居表示番号とは必ずしも一致しておらず、この場合、日常生活上は家屋番号を覚えている必要は殆んどない。

瑕疵担保責任 「瑕疵」・・・傷、欠陥のこと。
「瑕疵担保責任」とは、売買の目的物に、当初は気がつかなかった「瑕疵」が見つかった場合に売主が負担すべき責任のことで
民法570条等により規定されている。
民法では売主の瑕疵担保責任は「無過失責任」(過失の有無に関わらず責任を負う)とされるが、
任意規定であるため、不動産売買では当事者間の特約によって責任を免除したり軽減するケースが一般的。
田舎物件の売買では築100年ほどの古民家も目的物となり得る。
例えば床下の木材の腐食等について売主が将来的に責任を負うのは余りに酷であり、
「目的物に隠れた瑕疵があっても売主は一切の瑕疵担保責任を負わない」といった文面の特約条項が定められる。
但し、売買契約締結時に売主が認知していながら故意に告知しなかった事実に関しては特約の如何に関わらず責任は免れ得ない。
田舎不動産屋として御幣を恐れず云うならば、農家等の古民家を購入される場合、
「瑕疵」あるも諒とする鷹揚さと、慈愛を持って末永く付き合っていく覚悟が不可欠です。

がけ条例 台風や集中豪雨による自然災害への備えから各県の条例により、30度を越える傾斜地の付近に建築物を建築する場合、
がけから一定の距離内の建築が制限される。
概ねがけ下ではがけの上端からがけの高さの2倍、がけ上ではがけの下端からがけの高さの1.5倍が制限範囲とされる。
さて、田舎暮らしの有力候補地となる山村地域では当然平坦部は微小である。
建築地ががけ(山)の周囲となるのは不可避だが、山村の大部分は都市計画の施行区域外であるため建築確認が不要であり、
また過疎化対策といった側面もあるのか事実上黙認されているようだ。
山村地域に建築をする場合、むしろ数値上の安全性以上に地形、土質、植生等を見極めることが求められる。
なかなか難しい問題だが、そういった要件を知悉する旧農家(跡地含む)を購入すれば比較的安全性が高い。

茅葺き屋根 小川の流れる農村に、姿優しい里山を控えて佇む茅葺き屋根の民家・・・。
誰もが郷愁を呼び起こされる懐かしい風景ではないだろうか。
しかし、集落共同体により管理されていた茅場の消失、屋根職人の後継者難、葺き替えに要する経済的負担の増大等の複合的理由により
茅葺きの家を見掛けることも殆んどなくなった。
さて、この「茅(萱)」だが、実は茅と言う名の植物は存在しない。
茅とは、ススキ、チガヤ、ヨシ、スゲなどイネ科の植物の総称とされている。
要はその地域で比較的容易に採れる上記の材料を使って葺かれた屋根が茅葺き屋根である。
失われつつあるものへの憧憬からか茅葺き古民家へのリクエストが多いが、
残念ながら中部地方に現存するもののうち良い状態で売りに出るケースは皆無に近い。
購入したとしても葺き替えに要する費用数百万円と、害虫や腐りから守るために囲炉裏の火を欠かさないといった覚悟が必要となる。
現実的選択として屋根面全体にトタンを被せる方法が取られる由縁である。

既存宅地 市街化調整区域(都市計画法で市街化を抑制することを旨に線引きされた区域)内にあり、
概ね50戸以上の建物が立ち並んでいる地域(50戸連たん)で線引き以前に既に宅地であった土地を一般に「既存宅地」と称している。
これまで比較的自由に住宅・アパート等の建築が認められていたが、
平成15年5月18日に都市計画法が改正・施行され、いわゆる既存宅地制度は廃止された。
しかし、既存宅地に建築済みの建物の建替えは原則的に可能であり、
住宅はもとよりアパート・建売住宅等の建築についても各市町村による緩和措置が打ち出され、
余りにもドラステイックな法改正との“調整”に苦慮している様である。

基礎 手元の国語辞典を引くと“ものごとを成立させる大本、根本、”とある。
住宅における「基礎」も全く然りで、その上に築かれる家はもとよりそこで営まれる家族の生活を根底から支える「礎」(石据え)である。
基礎の種類を大別すると、独立基礎・布基礎・ベタ基礎に分けられる。
独立基礎は古民家や社寺等の日本家屋に特徴的で、「礎石」の上に直接柱を立てたり、「束」を立てた上に土台を組む工法。
床下の通気性に優れる利点を持つが、現在の耐震基準に合わず姿を消しつつある。
これに対し、布基礎とベタ基礎はともに鉄筋コンクリートの一体構造である。
布基礎は連続したコンクリートの「線」で建物の自重を支える工法。
比較的軟弱な地盤にも対応力が有り最も一般的に用いられるが、床下の風通しが悪いため基礎に穴を開け床下換気口を設けなければならない。
ベタ基礎は布基礎の発展型ともいえ、建物の下全面に一枚のコンクリート床板を打ち、建物の重さを「面」で受け分散させる構造。
不等沈下に強く、地中から放出される湿気も遮断されメリットが多いがコスト高であり、必要十分で的確な配筋に留意が必要。

区分所有権 分譲されたマンションのように、「一等の建物でありながら、その中に独立した住居等の構造上区分された数個の部分」がある場合、
その部分に対する固有の所有権のこと。
区分所有権の対象となるのは「専有部分」でそれ以外の部分は「共有部分」とされている。
では、どこが両者の境目になるのかというと、区分所有法には明確な規定がなく解釈上3つの考え方がある。
ひとつは「内壁説」で、室内を取り囲む床・壁・天井自体が境界であるとの説。
つまり、専有部分は室内の空間のみということ。
ふたつ目は「壁芯説」、隣接する区画等との間にあるコンクリート壁の中心が境界となるという考え方。
みっつ目が「上塗説」で、ひとつ目の内壁までが共有部分で、ビニールクロス等の上塗り部分は専有部分であるとの説。
不動産広告上マンションの延べ床面積は占有面積で標記されるが、
上記のうちどの方式を採っているかはそのマンションの管理規約等に目を通さなくては判然とせず、
中古マンションの場合リフォームとの兼ね合いもあり注意を要する。

建築確認 手都市計画区域内(まちなか・都市近郊)に建築物を建てようとする場合、
工事に着手する前に建築確認申請書の提出により、その工事計画が都市計画法・建築基準法等の規定に適合するかどうかを
地方公共団体(建築主事)に“確認”してもらわなければならない。
また、確認申請書通りに工事が行われたことを実証するために
工事が完了したら4日以内に完了検査申請書を提出し完了検査を受ける必要がある。
一方、都市計画区域外(山間部等いわゆる田舎)は都市計画法の射程外であり
木造2階建以下で延べ床面積500u未満の建築物については建築確認申請は不要とされており
所轄の役場への建築工事届けのみが必要となる。
規制緩和の号令に反し、近年建築確認申請に要する事務手続きの労力はとみに増しており
設計事務所等への代願料も高騰している。
「確認不要」は僻地切捨て行政による所産であり、怠慢であるともいえるが
田舎暮らしの数多い優位性のひとつとして前向きに捉えたい。

建ぺい率 建築面積の敷地面積に対する割合のこと。
市街化区域では、その用途区域によって30%から80%の割合で上限が定められている。
建築面積とは平たく言えば文字通り平屋建て部分の広さであるが
厳密には、真上から建物を見下ろしたときに影ができる部分(水平投影面積)のことであり
1M以上の出幅のあるバルコニー等は建築面積に含まれることになる。
もっとも、田舎暮らしの場においては市街地のような世知辛い計算とは殆ど無縁、
都市計画施行区域外の山間部等ではそもそも建ぺい率自体が設定されていない。

公図 いわゆる「公図」とは、税金(地租)を徴収するために明治政府により整備された旧土地台帳の付属地図のことで
所轄の法務局が管理をしている。
登記された一筆の土地ごとに筆界が決められており
土地の形状・相隣関係・接道状況等を把握する唯一の公的資料であり物件調査には不可欠のものである。
しかし、当時の測量技術の未熟さに加え、駆り出された村人が測量にあたったたりしため
縮尺や地積・地形等に不正確な点も多く現地復元性においては信頼できない面が多い。
特に山間部などでは明治伝来の絵巻物のような大判の和紙図を開帳しなければならないことも多く
田舎不動産業者としてはしばしば頭痛を覚えることになる。
この公図に換わるものとして、不動産登記法17条により国の定めた三角点を基準とする正確な調査・測量の成果に拠った
「17条地図(地籍図)」の整備が進められているが、
国土調査や土地区画整理、土地改良等が実施された地域に限定的であり
現在の整備状況は全国平均で50%にも満たない。
地籍図の整備が全国的に完了するまでには数十年を待たねばならず公図との付き合いは末永く続きそうだ。

国土利用計画法 この国土利用計画法(国土法)という法律、脚光を浴びたのはバブル景気華やかなりし頃。
歯止めのかからない地価高騰を抑制する切り札として大いに期待された。
内容は、都道府県知事が定めた規制区域内で行われる土地の売買については
全て価格が適正である等の許可を得なければ効力が生じず
当然所有権移転も認められないという厳しいもの。
実際に国土法による監視が地価の抑制に如何程の効力を奏したかは甚だ疑問ではあるが
バブル期を象徴するひとつの事象ではあった。
閑話休題、時は平成大不況。規制区域も今は昔、許可制度は事実上届出制度となりました。
届出の必要な要件は一団の土地取引で
市街化区域の場合2000u以上、市街化調整区域は5000u以上、都市計画区域外のいわゆる田舎は10000u以上。
一般的な土地売買ではあまり縁のない数字のようだが
山村の農家を購入する場合、登記上3000坪を超える裏山が売買に含まれるケースはまま有り
この場合は物件のある市町村の土地利用計画窓口に売買をした旨の届出が必要になるのでご注意を

固定資産税 固定資産税は固定資産、つまり土地・建物及び償却資産の所有者(固定資産税評価台帳に登録のある者)に対して課税される地方税。
市町村民税と並ぶ地方自治体の財政上の柱であり身近な感覚の税金である。
納税義務者は、その年の1月1日現在における所有者で、税率は固定資産税評価額に対して1.4%が標準とされ、
各市町村の任意(懐具合)により2.1%を上限とする。
不動産売買の実務上は、代金決済時に月割りでその年度分の固定資産税を精算するケースが殆どだが
税法上はあくまでも1月1日時点での所有者が納税義務者であり、精算金分が売主の所得と見做されるので税額が大きい場合は注意が必要。
とはいえ、田舎物件の場合、特に山林・原野等の評価額は超極端に低いもので、
例えば平成16年5月に購入していただいた春野町の売農家の場合
宅地・山林合わせ土地面積が1300坪余りに対し約3000円、建物に対し約3500円(何れも年額)が固定資産税額であった。